歯科コラム

2021.10.28

「歯科矯正をすると知覚過敏が気になるようになる」
このような噂を聞いた方も多いのではないでしょうか。
今回は実際矯正が原因で知覚過敏になるのかについて説明します。
ぜひ参考にしてください。

矯正が原因で知覚過敏になる?

虫歯ではないのに、歯がしみることを知覚過敏と言います。
その原因は様々ですが、矯正治療中は知覚過敏が起こりやすくなると言われています。
ここでは、その理由を3つ紹介します。

1つ目は、歯茎と歯茎の間に一時的な隙間ができることです。
歯が動くと一時的ではあるものの、通常の隙間より大きな隙間ができます。
つまり歯周ポケットの状態です。

その隙間から刺激を感じ取る象牙質に伝わることでしみるのです。
しかし、この隙間は歯の移動が終わればなくなります。

2つ目は、IPRの後の知覚過敏です。
歯の移動スペースを確保するため歯と歯の間にヤスリがけするIPRという処置をするケースがあります。
ヤスリがけは硬いエナメル質に行いますが、強い刺激で神経が過敏になるため知覚過敏が起こる場合もあります。

3つ目は、矯正装置を付けた際の磨き残しです。
矯正装置をつけると磨き残しが起こりやすくなります。
長期間溜まった汚れに含まれる酸は、歯の表面にあるエナメル質を溶かし、それが原因で刺激が伝わりやすくなります。

特に歯茎と歯茎の境目は磨き残しが多くなります。
この周辺に汚れが溜まれば、歯茎が腫れ、歯茎と歯茎の間に隙間ができ、歯根の象牙質が汚れから出る酸を感じやすくなります。

知覚過敏になった時の対処法とは

では、実際近く過敏になってしまった際はどうすれば良いのでしょうか。
インビザライン矯正中に知覚過敏になった場合は、しみる症状を抑えることが多いです。
以下では、自分で行える対処法と、クリニックで行える対処法に分けてご紹介します。

自分で行える対処法

・知覚過敏用の歯磨き粉を使用すること
・牛乳由来成分ペーストを使用すること

これらはドラックストアでも購入できるため確認してみてくださいね。

クリニックで行える対処法

・象牙質をコーティングすること
・詰め物で保護すること

象牙質のコーティングの効果は一時的なものですので、定期的に塗ることが大切です。
なおインビザライン矯正中に起こる知覚過敏の大半は治療完了後に終わります。

詰め物で保護する方法は、象牙質が露出していない状態で、なおかつコーティングしても効果が見られない場合に行うことが多いです。

まとめ

矯正が原因で知覚過敏になるのかについて解説しました。
以上で説明したように知覚過敏になることがあるかもしれませんが、その場合は今回紹介した対処法を試してみてください。
その他にも歯科矯正に関してお困りごとがあれば、ぜひ当社までご連絡ください。